取材の現場から

ジャンボも称賛する金谷拓実の次なる目標は?

マスターズで58位タイに入ったアマチュアの金谷拓実(東北福祉大3年)。帰国後の初戦となった国内男子ツアーの中日クラウンズは、優勝を狙える位置でプレーしながら通算4アンダー、14位で4日間を戦い抜いた。大勢のギャラリーから声を掛けられ、サインや写真撮影を求められた。2年前に今大会に出場した時には予選落ちに終わったが、名古屋のギャラリーに成長した姿を見せた。

「プロのトーナメントに出場させてもらって、結構予選落ちが多い中で、今回はこれまでよりも手応えはなかったけど、しっかり状況を考えながらプレーしたらある程度の位置で回れたのでよかったです」

納得のいくゴルフができたとは言いがたいが、この4日間は一定の評価を下した。金谷といえば、2015年の日本アマで史上最年少優勝(17歳2カ月)を遂げて注目を集め、同年の日本オープンは2位で予選を通過し、11位タイに入るなど大会を盛り上げた。そして、17年の日本オープンでは、優勝した池田勇太との一騎打ちの戦いで2位に入り存在感を見せた。ビッグイベントに強いイメージがあるが、プロのトーナメントでは意外と成績を残していない。スポンサートーナメントでは今回がベストフィニッシュ。15年にミズノオープンに初出場してから19試合に出場して予選を通ったのは8試合と予選通過率は5割を下回る。

「(4日間)すごいこれがよかったというのがなくて。例えば日本オープンだったらティショットが良かったりというのがありましたけど、(今週は)そういうのがそんなに感じない中で、しっかりプレーできました」。特別これがいいというのがなくてもスコアをまとめることができたのは、成長した証である。

17年の日本オープンで優勝を逃し、悔しい思いをした秋に、目標達成シートを作成した。9マス×9マスの中央に一番の目標を掲げる。その回りには、目標を達成するために必要なことを書き込んでいく。メジャーリーガーの大谷翔平らもこれを作っていた。金谷の部屋の壁に貼られた目標達成シートの中央は「マスターズ ローアマ」だった。目標や目標達成に必要なことを明確に意識したことで、ここまでの成長につながっているといえる。

目標を達成したら新しくシートを作る予定だったが、「ローアマを取っていないので、変わりません」と今年も同じ目標に向かう。今大会を戦い、「和合の18番の左の(フェアウェイ)バンカーを越えられる飛距離を身につけたいです。もし来年出られた、越せるように頑張りたい」と新たな目標も設定。18番の左のフェアウェイバンカーを越すためにはキャリーで290ヤードの距離が必要だ。

大学の先輩の松山英樹には「もっと飛距離が必要」といわれており、世界で戦うために飛距離アップが一番の課題だ。すでに大学入学時よりも20ヤード以上の飛距離アップに成功している。今大会予選ラウンドで同組だった72歳の尾崎将司は「思ったよりも球が飛んでいてびっくりしたよ。今の子供はあれぐらい飛ばないとね。全体的に思い切りがいい」と称賛したが、さらに飛距離を求める。

今後は大学の試合が続き、現在決まっているプロの試合は、日本オープン。伸びしろたっぷりの金谷の成長はとどまることを知らない。