取材の現場から

中国で見つかった偽物クラブは年間200万点!? 偽造品のリスクをもう一度考える

ゴルフ用品の偽物は日本だけでなく米国を含めての共通の悩みである。米国でもゴルフメーカー6社(タイトリスト、テーラーメイド、キャロウェイ、ピン、PXG、ダンロップ)が「米国ゴルフクラブメーカー反偽造品ワーキンググループ」を立ち上げて、偽物対策、消費者へのを啓蒙をしている。

このサイトによると毎年200万点の偽物クラブ、そのほかボール、バッグ、ウェア、グローブなどの偽物が多量に造られているとのことである。その90%が中国で造られ、特にインターネットとオークションの拡大でこの10年間に偽造品の販売が増加し、消費者は誤って毎年何億ドルも偽物のゴルフ用品を購入しているとのことである。

もちろん偽物のゴルフ用品を製造・販売することは違法行為である。各メーカーの知的財産権(ブランド:商標、デザイン:意匠、発明:特許)を侵害している。偽物を買うことは違法行為・犯罪に加担する行為。海外で偽物クラブを購入し、日本に持ち込もうとすると税関で没収される。また、ネットなどで購入したゴルフ用品が偽物だと分かった後に、本物と偽ってネットオークションに出品したり中古店に持ち込む行為は詐欺罪に当たる。

偽物は見た目がそっくりでも、正規品と仕様・性能が異なるだけでなく、安全性に問題がある。使用中に思わぬ事故が起き、使用者本人、周囲の人や物にケガや損害が生じる恐れもある。

日本における偽造品の捕捉や対策の現状について、日本ゴルフ用品協会の蓋きぬがさ孝専務理事によると「メーカーの純正品であることを証明するために、2012年から模造品対策ラベルを推奨し、現在30以上のメーカーが使用している。模造品クラブ撲滅に取り組んでいる」とのこと。

この模造品対策ラベルはホログラムを使用して、ラベル自体を模造しにくくしているもので、17年からはさらにセキュリティ機能をアップさせたラベルに変えたとのことである。偽物を買ってしまわないためには、このラベルの確認や、正規取扱店で買うことが一番安全。インターネットで購入する場合でも、最新モデルの販売価格が極端に割引されているものや下記のチェック項目に一つでも該当するものは怪しいと考えるべきだ。

①正確な運営者情報(運営者氏名、住所、電話番号)が記載されていない
②発送方法が国際宅配便やEMS(国際スピード郵便)になっている
③支払い方法が銀行振込のみで、クレジットカードが利用できない
④日本語表現に不自然なところがある

購入した商品が偽物や疑わしいと判断した場合は、消費生活センターや警察に相談することが被害拡大防止となる。買う側の意識向上も大切である。

(ゴルフジャーナリスト・嶋崎平人)
文・編集部 ※2019年1月29日号「芝目八目」より

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