取材の現場から

1増3減で決着したかに見える19年女子ツアー “中止”3試合が復帰する可能性も

2019年の女子ツアーの動向が、さらに流動的になってきた。18年12月18日に日程発表し、1増3減となった女子ツアー。しかし「開催中止」と発表された3試合の中の一部が、水面下で開催の方向に動こうとしていることが判明した。

そもそも、LPGAの発表で「開催中止」とされた3大会に中止の認識はあまりなかった。LPGAから出された書面には「締め切りまでに開催協約書と覚書が提出されなければ、日程発表で開催を発表しません」とあったからだ。つまり、晴れの席で発表はしないが、継続審議という認識だった。それが、日程発表では「開催中止」と明記されたリリースが配布されたため、戸惑いが広がった。

さらに日程発表翌日に、プレーヤーズ委員会委員長の比嘉真美子と有村智恵の二人が、メディアに試合が減ったことへの気持ちを明かしたり、それ以外の選手からも相当数の声が届いているという。それを受けて、開催の方向を探る動きに拍車がかかっている。

それだけに、3大会関係者の間で「選手の熱い思いを無視して、果たしてイベントをなくしてもいいものか」という声が大きくなりつつある。KKT杯バンテリンレディスオープン、中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンという渦中の3試合は、名称を見れば分かるように地方局が主催している。キー局と違い、地方局の経営規模から考えると、トーナメントによる収益が大きいこともある。また、協賛各スポンサーからも中止と発表された理由を問われるなど、想像以上に“中止”という言葉を使われた影響は大きかったというのもある。

LPGA側も、18日の日程発表で中止と発表したものの「今でもやっていただけたら、とみんなが思っています。(開催への)窓口は開いています」(小林浩美会長)といっており、交渉次第では、開催する可能性も十分に残されている。ただ、当然、今回の障害となった放映権の問題を何とかする必要がある。

実は、LPGAの発表で、小林会長は「すでに多くの大会では放映権を当協会に帰属させることを認めてくださっています。他方、テレビ局さまはじめ、一部の主催者さまとの間では、これまでの歴史に鑑みまして、20年まで継続審議となっております」と発言している。つまり、すでに開催することを決めた36試合も、そのすべてが放映権に関して納得しているわけではないということだ。よって懸案の3試合に関しても、継続審議という“問題先送り”で、開催にこぎ着ける可能性は大いにあるともいえる。

全国ネットで放送されるかどうか、という点については、この3試合以外にもまだはっきりしない試合が少なくないため、予断を許さない状況であるのもまた事実。しかし、キー局側も、選手の声を重要視する動きが強くなっているという話も出ており、今後の交渉から目が離せない。

(ゴルフライター・小川淳子)
文・編集部 ※2019年1月29日号「芝目八目」より

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