坂田信弘のラウンド進化論 呼吸を使って体の中心に“気持ちの縦線”を通す

50歳を過ぎると、筋力や柔軟性、瞬発力や反射神経など、体のあらゆる部分がピークのころとは変わってくる。それに対応するには、ゴルフに対する考え方(=ゴルフ脳)を、50歳以上仕様に切り替えることです。

『坂田信弘のラウンド進化論』は、週刊パーゴルフにて連載中!
最新号(5月11・18日合併号)では「飛ばしの呼吸を取り戻す」を掲載!
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昨年のAIG女子オープン、上田桃子は自己最高位の6位でフィニッシュした。34歳にしてメジャーのキャリアハイの更新である。上田の強さは、昔も今も常にそのホールのド真ん中を狙っていく姿勢にあるのでは、と思う。

上田桃子は真ん中狙いだ

 ティショットでフェアウェイの端を狙う。あるいはセカンドショットでグリーン端のピンを狙う。それをしていいのは、思いどおりのスイングができているときだけだ。飛距離に狂いの生じないスイングできる自信あれば、端打ちをしてもいい。

 しかし、そうでなければ真ん中を狙っていく。フェアウェイの真ん中、グリーンの真ん中を狙う。

 真ん中狙いに徹底してきたのが上田桃子である。以前、テレビ番組で一緒にラウンドしたときも真ん中打ちに徹していた。

 左ドッグレッグホールで左を狙わず、真ん中に打っていた。第2打の残り距離がより残ったとしても、ピンの狙えるフェアウェイ中央狙いに徹していた。

 上田が真ん中狙いのゴルフに徹するようになったのは、アメリカで失敗してからだと思う。アメリカに行ってからの上田の球は曲がった。そして、米ツアーで自分のゴルフを見失って帰ってきた。

 多くの失敗を経験した中で、自分のゴルフの戦いの場は真ん中だと気づいたのだろう。今、日本で一番フェアウェイの真ん中、グリーンの真ん中へ打っているのは上田だと思う。

 上田が真ん中に打っていくのは逃げではない。最大の攻めである。

 グリーンの平均の大きさは縦も横も30メートル。端5メートルにピンはほとんど切らないから実質20メートル。グリーン真ん中からだと、長くても10メートルの距離しか残らない計算だ。

 球を曲げるから15メートル、20メートルの長さのパッティングが残るが、グリーン真ん中からだと10メートルが最長の距離となる。そのことを上田はジュニア時代から知っていた。

 アメリカに行ってティショット飛距離とピンデッド狙いのゴルフに翻弄(ほんろう)され、己のゴルフを見失ったと思う。

 若い選手はピンを狙う。確かにピンを狙うのは格好がいい。だが左右に振られたピンを狙う端打ちは、いいときもあれば悪いときもある。

 上田はピンを狙わない。100ヤード以内なら狙うが、それ以上距離があればグリーン真ん中を狙う。それでもマネーランクのトップテンには入ってくる。パターが入れば優勝できる。上田はラウンド5つのバーディを狙う。

 だから上田の現役は長い。上田は30代半ば。

 渋野日向子が真ん中を意識し、そしてフィニッシュを高くすれば、再びメジャーで勝てると思う。

 上田はまだフィニッシュを高くしようとしている。30歳を過ぎた女性が高いフィニッシュをとるのは、大変なことだ。ラウンド5つのバーディを取るのに150ヤードから端攻めのショットはいらない。グリーン中央狙いで十分だ。

 上田は挑んでいる。あっぱれなる女子プロゴルファーだと思う。多くのプロゴルファーの中でも一つに徹する気持ち、ブレない姿勢はトップクラスだろう。私は上田桃子を高く評価する。

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