坂田信弘のラウンド進化論 ケガから逃げればケガは追いかけてくる

50歳を過ぎると、筋力や柔軟性、瞬発力や反射神経など、体のあらゆる部分がピークのころとは変わってくる。それに対応するには、ゴルフに対する考え方(=ゴルフ脳)を、50歳以上仕様に切り替えることです。

『坂田信弘のラウンド進化論』は、週刊パーゴルフにて連載中!
最新号(1月19・26日合併号)では「60歳を過ぎたら“単純力” で飛ばす」を掲載!
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誰でもケガをする。ケガを恐れて己で行動を制約した後に、何が生まれるか。悔いが生まれるような気はする。ゴルフは恐れ、予期不安との闘いと思うが、その見極めどきが難しかった。

ケガをした経験が体・技・心を鍛える

「試合で10勝するよりも、ケガを克服した後の1勝のほうが、はるかに価値がある1勝だ」

 これは、私が塾生に言い続けてきたことである。

 私に10勝の経験はない。6勝しているが優勝トロフィーのある試合は1試合であり、5勝は賞金だけの勝利であった。失敗ばかりが続く三流半のプロだった。それでもいってきた。

 なぜか。

 経験には失敗の経験、成功の経験がある。そこから何を教訓として得るか。優勝した経験は次の優勝のための経験になる。

 失敗は、同じ失敗を回避するための経験になる。

 失敗の経験は勝利につながらないし、勝利の経験は失敗を回避する役には立たない。

 失敗は多くの教訓を生むというが、成功した者は失敗していない。厳しいようだが、それが勝負事、稽古事、鍛錬事の世界だ。

 その中で、ケガもする。タイガー・ウッズもジャック・ニクラスもアーノルド・パーマーも体のどこかを痛めた。

 ケガをした経験は、非常に尊い。勝利した経験、失敗した経験はいずれも、体・技・心のすべてを鍛えてはくれぬ。どれか一つである。体・技・心のすべてを鍛えてくれるのはケガの経験であった。

 ケガをすれば、

「どうすれば球を打てる日々が戻ってくるのか」

「どうすればケガに強いスイングになるのか」

「どうすれば2度とケガをせずに済むのか」

 と、考える。

「飛距離を伸ばすには」といった日ごろの思考から離れて考える。

 プロゴルファーが一人前になるにはケガが必要、とまではいわない。だが、ケガを恐れてはいけない。ケガに背を向けてはダメだ。

 人間性を高める手段はケガをすること。それで耐えること、待つことを覚える。

 ゴルフでの忍耐力は知っていても他の領域の忍耐には、われ関せずの気持ち持つ者ばかりだから社会協調に欠ける人間が多い。そのツケが男子プロに回ってきていることを知ってもらいたい、と私にいってきた人がいる。その人もケガをして人間性の変わった人だった。そして2度目の成功を果たした人でもあった。

 塾生たちには10勝よりケガの後の1勝が何よりも尊い、と教えた。

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