絶対に100をたたかない もりモリ総研 新展開vol.37 戸田藤一郎




「半端なゴルファーほど、自分のスイングについて語りたがる」



戸田藤一郎(とだ・とういちろう)
1914年生まれ、兵庫県出身。39年に24歳の若さで日本オープン、日本プロ、関西オープン、関西プロに勝ち、当時の年間グランドスラムを達成。「鬼才」といわれた。84年7月11日没。

どんなにうまくいっても「まだ発展途上だ」と謙虚に考えよう

自分の感覚論に酔いしれる人ほど、上達のチャンスを多く逃している。感覚的にうまくいっても結論を決めつけないことだ
自分の感覚論に酔いしれる人ほど、上達のチャンスを多く逃している。感覚的にうまくいっても結論を決めつけないことだ 【拡大】
 自分のスイングのことを語るのも、ゴルフの楽しみの一つでしょう。仲間と一緒にスイング論を交わすうちに夜が更けてしまった、と笑うに笑えない話もよく耳にします。

 スイングについて語るときは、ゴルファー個々の感覚がかなり入ってくるものです。しかも自分のスイングを語りたがるほど、自らの成功体験によって、自分のやり方が一番正しいと思い込んでしまいがちです。「オレはこうだから、こうなんだよ」という自慢話を繰り返し、満足感に浸ってばかりいると上達がそこで止まってしまうことになりかねません。

 ゴルフのスイングにはクラブをどう使うべきかの物理的な原理・原則があって、ゴルファーのやるべき基本的な動きは本来一つしかないのです。そこにゴルファー個々に感覚の違いが生じるのは仕方ないことで、自分が正しいと一方的に思い込んでいる人の感覚なんて、万人には当てはまらないのです。

 逆にいえば、ゴルフを極めた名手たちは感覚論をほとんど語りません。名プレーヤーとして一時代を築いた戸田藤一郎さんも同様です。戸田さんのスイングはとても個性的で、独特な感覚や感性の持ち主のように見えますが、感覚がスイングを支配するわけではない、という思いもあったのでしょう。

 おそらく戸田さんは多くのゴルファーに次のようなことを、警告として伝えたかったのだと思います。

「今はまだ試行錯誤をしているときでしょ? まだまだ上達の余地があるのだから、そこで分かったと決め込んではダメ。今あなたが思っていることが結論ではないのだよ」

 ゴルフの上達には感覚面も大切ですが、物理的な側面でスイングを考えることが、より重要です。「ゴルフにゴールはない」といってもいいくらいですから、どんなにうまくいってもすぐに結論を決めつけずに、ゴルフを奥深くまで追求してみてはいかがでしょうか。

今週のまとめ
「分かったと思うな」

構成・三代崇 イラスト・庄司猛
※週刊パーゴルフ(2018年11月20日号)掲載


森守洋(もり・もりひろ)
1977年生まれ、静岡県出身。95年に渡米し、サンディエゴにてゴルフを学ぶ。帰国後、陳清波に師事。現在、「東京ゴルフスタジオ」を主宰し、多くのアマチュアをレッスンする一方で、原江里菜らツアープロのコーチもしている。

※次回は1/16(水)更新予定


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