匠の戦略思考に学ぶ極上のコースマネジメント術【牧野裕編4】



風と賢くつき合う
風上側のティアップで飛距離を伸ばせる


短いクラブほどアゲンストの影響を強く受ける

 前回、スタート前にその日の基本的な風向きをコースレイアウト図に書き入れ、持ち歩いてラウンドするといい、とお話ししました。そうすれば各ホール、どの方向から風が吹いているのかを即座につかめ、クラブ選択や打ち出し方向を決めるのに役立ちます。スコアメークにも直結できるでしょう。

 初夏の季節では、シーサイドコースなど特殊なコースを除けば、打球に影響を与えるほどの強風が吹く日はあまりないかもしれません。でも肌に感じなくても地球が回っている以上、上空にはそれなりに風が吹いているものです。それだけに高低差のある丘陵コースや山岳コースでプレーするときなどは、大変有効になるはずです。

 ちなみに、私のツアー優勝歴には、沖縄県で行われた大京オープン(1991年)、静岡C浜岡C&ホテルでのダイドードリンコ静岡オープン、静岡県の川奈ホテルGC富士Cで開催されたフジサンケイクラシック(ともに92年)があります。古くからのゴルフファンにはご存じの方も多いと思いますが、それらはすべて海の近くが舞台であり、風との闘いを強いられました。そこで幸いにも勝利できたことで、当時、新聞の見出しに“風の貴公子”などと載って冷やかされたものです。

 何も自慢するつもりは毛頭ありませんが、そんな私から皆さんへの風の対処法のアドバイスとしては、まず、アゲンストの風を侮らないでほしいということ。例えば同じコースの同じパー3でも、その日の風の強さによってティショットで使う番手は大きく変わるものです。先に挙げた私が優勝した大会のコースでは、昨日のフォローと今日のアゲンストで5番手も変わることさえあるのです。

 ところがアマチュアは、グリーンまでの距離ばかりに目が向いて、アゲンストの風が吹いていようと、せいぜい1番手上げる程度。各ケース、その場に立ってみないことには、果たして何番手上げるのが適切かは断言できませんが、特に打球の滞空時間が長いショートアイアンは、アゲンストの影響をもろに受けることを計算に入れなくてはいけません。2番手、もしくは3番手上げるとグリーンを遥はるかにオーバーしそうで躊躇(ちゅうちょ)しがちですが、それならそれで軽く打てばいいだけの話。風に負けまいと力を入れて打つより、よほどグリーンオンの確率を高めます。

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