JGTO(日本ゴルフツアー機構)のホームページ内、ツアー部門別データの参考記録にパー3、パー4、パー5と分けて、年ごとにそれぞれの累計スコアがアップされています。例えばパー3の欄を見ると、1シーズン通してパー3だけを抜き出したトータルスコアが記載されているわけです。
そのパー3部門。2014年シーズンの1位は岩田寛プロで累計16アンダー。賞金王に輝いた小田孔明プロは累計5オーバーで14位タイでした。賞金ランキング60位が第1シードボーダーラインということで、同部門60位に目を転じると累計スコアは20オーバー。累計イーブンパー以下はわずか7人だけです。ただし12、13年シーズンの累計イーブンパー以下は各一人、10、11年シーズンが各二人だったので、近年よりは多かったんですね。
対して、パー5部門。1位は近藤共弘プロで累計スコアは121アンダー。小田プロは累計95アンダーで6位タイ。同部門60位の累計スコアは50アンダーです。
以上、ざっと挙げた数字だけでもプロはいかにパー3で苦労しているか、また、いかにパー5でスコアを縮めているかが分かります。プロが、パー5よりパー3が難しい、というのも、ご理解いただけるでしょう。
もっともレギュラーツアーだけではなくシニアツアーも、200ヤードを超えるパー3はざらにあります。しかも、グリーンを外すとピンに寄せにくいようにセッティングされているケースも多い。これが皆さんの行かれる通常のコース同様、7番アイアン以下で打てる150ヤード前後のパー3が多いとなれば、もっと累計アンダーパーをマークする選手は増えると思います。
とはいえ、パー3の距離が短ければ短いで、ピンがグリーンの端に切られていても、プロはデッドに狙っていきたくなりますからね。それはそれでボギーの危険性を高めるので、パー5のようにスコアを縮めやすいホールにはならないでしょう。
ただいずれにせよ、パー3のスコアをまとめるには、ティショットが大きなウエートを占めるのは間違いありません。基本的には、ピンがどこに切られていようともグリーンセンター狙い。もしくは、OB、池、バンカーなど、打ち込んではいけないゾーンを避けることを優先して攻める。皆さんには、その二者択一を明確にして臨め、とアドバイスしたいですね。