2万円のチケット代でも高くない! 女子プロ66名が参加してサンクスウィメンズゴルフツアー第3回大会が開催

スタート前からプロとサポーターが会話している姿が、あちらこちらで見られた
スタート前からプロとサポーターが会話している姿が、あちらこちらで見られた 【拡大】
新型コロナウイルス感染拡大防止のために延期されていた2020年度の日本女子プロ協会プロテストが3月から開始されているが、それに挑んでいるアマチュア資格を放棄している女子プロ予備軍や元単年度選手など66名が参加して、4月9日、裾野カンツリー倶楽部で第3回目のサンクス・ウィメンズ・ゴルフツアー(TWGT)が開催された(18ホール、ストロークプレー)。参加プロは、BSのゴルフ番組などに登場していてゴルフファンにはよく知られている選手も多く、コロナ感性予防の観点もあって600名に絞られた観戦者は、久々の関東での試合とあって、早朝から駆けつける人が多かった。
スタートホールでは、気兼ねなく多くの人がスマホやカメラでスイングを撮影
スタートホールでは、気兼ねなく多くの人がスマホやカメラでスイングを撮影 【拡大】
2020年度から日本女子ツアーはプロテスト合格者しか出場が認められなくなったため(一部、例外を除く)、プロテスト未合格の選手はミニツアーなどの試合やイベント、アルバイトなどで生計を立てている。しかし昨年は、コロナによりその手段も限られ、多くの選手が試合の場、職場を求めていた。その窮状を救うべく企画された大会が、このTWGT。昨年の9月24日に裾野CCで第1回が開催されると、すぐ第2回大会が決定して12月に実施。そして今回の第3回大会も、プロテスト1次予選会終了を待っての開催となった。

フェアウェイに入って観戦してもいいんです!
フェアウェイに入って観戦してもいいんです! 【拡大】
なぜ、立て続けに開催できるのか。それは、TWGTが冠スポンサーに頼らず、チケット売り上げを賞金の原資とする、新しい仕組みを採用している大会だからといえる。賞金はスポンサー企業が出すもの、あるいはミニツアーのように選手の参加費から捻出するもの、という従来の考え方とは異なり、「プロはプレーでファンを感動させ、ファンはそれに対して入場料を払ってプロをサポートしていくという原点に立ち戻って、そうした試合をシンプルなかたちで提供する」という主旨の下に実施されているのだ。
グリーン近くで観戦しても、写真を撮っても、プレーに支障をきたす行為がなければOK
グリーン近くで観戦しても、写真を撮っても、プレーに支障をきたす行為がなければOK 【拡大】
この大会を考案したツアープロコーチで大会運営事務局代表の和田泰朗によれば、仕組みはこうだ。大会に参加できるのは、自ら1枚2万円のチケットを5枚以上、自分をサポートしてくれるファン(大会では「サポーター」と呼んでいる)に売ったプロに限られる。自分を売り込んで多くのファンを獲得するのは、プロとして当然だから、という理念によるものだ。大会の賞金、運営費などはそのチケット収入から賄われることになり、6名分以上のチケットを売った選手には、試合の賞金とは別にその分のチケット収入の70%が還元される。
ラウンド後には、サポートする選手と写真を撮ったりサインをもらったりする時間が取られている。100%ゲットできるのはファンにはたまらない
ラウンド後には、サポートする選手と写真を撮ったりサインをもらったりする時間が取られている。100%ゲットできるのはファンにはたまらない 【拡大】
一方、チケットを購入したサポーターには「観戦中、フェアウェイに入ってプレー中の写真や動画が撮り放題(もちろんプレーに支障がない範囲で)」、「SNSでの生配信もOK!」という、従来の常識では考えられない観戦の楽しみ方が可能だ。さらにプレー後には、サポートしている選手とのツーショット写真が撮れたりサイン会への参加が約束されている。サポーター自体600人が上限のため混雑することもなく、この日もサポーターの人は全員、選手と写真を撮っ会話も楽しんでいた。チケットが2万円と聞くと驚くが、第1回大会から多くの方に聞いても「十分元はとれます!」、「次回も来たい」という声ばかりで、高すぎたという声は聞かれない。
入口の両サイドには大会を支援している協賛社のブースが並ぶ
入口の両サイドには大会を支援している協賛社のブースが並ぶ 【拡大】
3回目となった今大会だが、徐々に大会が盛り上がってきていることが明確だ。ひとつはサポートを申し出てくれる企業が次々と現れていること。最大の貢献は、大会の主旨に賛同して3回とも大会会場を提供している裾野CC。コースだけでなく従業員も総出で裏方を務めている姿には、参加プロたちからも感謝の言葉が絶えない。また、今回のホールインワン賞や最多バーディ賞、優勝副賞など提供した日本HP、村田茶園、ホテルクーネルインをはじめとする約20の企業・団体は、すべて自ら協賛を申し出ていて、サポーターやプロに対して手厚いサービスを提供していた。
のぼり旗を持ってきたりと、さまざまな方法でサポーターも選手を応援
のぼり旗を持ってきたりと、さまざまな方法でサポーターも選手を応援 【拡大】
そしてもう一つはサポーターの皆さんの大会の楽しみ方。サポートする選手ののぼり旗を10本以上用意してくるサポーター軍団、ティーイングエリアで横断幕を広げる人、プロ仕様のカメラで写真を撮りまくる人、夫婦で定点観測する人もいれば、選手を18ホール追い続ける人まで、実にさまざまな楽しみ方が見られた。「練習から写真を撮りたくて、3時に家を出てきました」、「先輩に大会があることを教えてもらい、来るしかないでしょ」と声も聞かれ、大会がゴルフファンから認知され始めていることが伺えた。
優勝した荒川侑奈。ほかの選手がグリーンで苦戦する中、4バーディ2ボギーと安定したプレーだった
優勝した荒川侑奈。ほかの選手がグリーンで苦戦する中、4バーディ2ボギーと安定したプレーだった 【拡大】
優勝は、第1回大会でプレーオフ負けを喫した荒川侑奈が唯一のアンダーパーで見事にリベンジ。荒川は女子プロテスト1次予選会をトップで通過したばかりで、好調をキープしているようだ。「グリーンが硬くて速くて奥まで行ってしまうことがあったのですが、1番から3連続バーディの貯金をキープできてよかったです。去年はトレーニングをしっかりやって飛距離が伸びたし、ショットの安定性も高まりました。まずはプロテスト合格が目標ですが、その先は賞金女王を狙います」と笑顔で抱負を語っていた。




[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

週刊パーゴルフ 2021年 4/20号 [雑誌]
価格:459円(税込、送料無料) (2021/4/6時点)



イベント最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント