1試合の優勝賞金格差が5倍となる2021年の女子ツアーだが獲得賞金額によるシードをまだ続けるのか?

今年のアース・モンダミンカップで優勝した渡邉彩香は4320万円を獲得したが、来年の優勝賞金は5400万円となる(写真・GettyImages)
今年のアース・モンダミンカップで優勝した渡邉彩香は4320万円を獲得したが、来年の優勝賞金は5400万円となる(写真・GettyImages) 【拡大】
12月23日、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)からも来季ツアースケジュールが発表され、史上最高の41億4000万円の年間賞金総額となることが分かった。中でもアース・モンダミンカップの賞金総額はツアー史上初めて3億円となり、まさに女子ツアーの隆盛そのものを感じさせる。「3億円」という数字はいくつかのメディアでも取り上げられているほど、インパクトのある金額だ。

だが、一方でCAT Ladies、ゴルフ5レディスの賞金総額は6000万円だ。その差5倍は、そのまま獲得賞金の差となって表れる。例えば優勝賞金は片や5400万円と1080万円。勝者は翌年のシード権が与えられるのでまで救いがあるが、2位以下の賞金額はそのまま賞金シードに大きな影響を及ぼす。アース・モンダミンで単独2位なら3000万円となり、2020~21シーズンによるシード圏内はほぼ確実。だが、例えばCAT Ladiesで単独2位では600万円で、まだまだ他の試合で何度か上位進出しないといけない。国政選挙が終わると「1票の格差」が話題となるが、獲得賞金額が5倍となると「1勝の格差」が問題視されてもおかしくない。

JLPGAの発表の5日前の18日、米国女子ツアーの2021年スケジュールが発表された。そこでは同時に、21年以降、翌年のシード権は賞金ランキングではなくCMEポイントを導入することが明らかにされた。すでに米国男子ツアーで導入されているフェデックス・カップポイントによるシード権と同様のことだ。

理由は、やはり試合ごとの賞金格差が大きいこと。21年スケジュールを見ると最高賞金総額となる全米女子オープンが約550万ドルに対し、予定されている新規大会の賞金総額は110万ドル。偶然にも「1勝の格差5倍」はJLPGAと同じだ。全米女子プロゴルフ協会のワン会長は、「メジャーで一度2位に入った選手が、年間多くの5位に入った選手より大きく評価されることを避けたい」と、改正の理由を語っている。シード権は選手の実力によって与えられるべきもののはず。たまたま高額賞金の1試合だけで大金を得てシードとなるのでは、あまりにも運に左右されすぎるといえないか。

22年以降もこの「1勝の格差」が続くようなら、JLPGAも獲得賞金によるシード権付与を再考してみてもいいのではないだろうか? その先鞭なのかは分からないが、JLPGAは2021年のシーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(11月25~28日)の出場資格規定を変更。従来あった賞金ランキングによる出場規定が抹消され、ポイントランキングであるメルセデスランキングによる規定のみとなった。これがシード権の規定変更、「1勝の格差」の是正につながるのか、今後のJLPGAの動きに期待したい。

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