プロ転向1年半で世界ランキング2位、ジョン・ラームの快進撃は止まらない

1年半の間に40試合に出場し4勝。瞬く間に世界ランキング2位にまで駆け上ったジョン・ラーム 写真・Getty Images
1年半の間に40試合に出場し4勝。瞬く間に世界ランキング2位にまで駆け上ったジョン・ラーム 写真・Getty Images 【拡大】
 米PGAツアーで最大のギャラリー数を誇る、ウェイストマネージメントフェニックスオープン。1万6000人を超えるファンに囲まれる名物ホールの16番パー3にジョン・ラームが登場すると、歓声が地鳴りとなってコースに鳴り響いた。

 スペイン出身ながらアリゾナ州立大時代、世界アマチュアランキング1位に60週間も就いたラームにとって、アリゾナ州フェニックスは第2の故郷であり、フェニックスの人々にとってラームは今や地元の英雄だ。2016年6月、全米オープンでローアマを獲得後プロ転向、それからわずか1年半で世界ランキング2位となって地元に戻ってきたのだから、それはもう熱烈歓迎だ。

 そう、たった1年半でラームは世界2位に上り詰めた。米PGAツアーでは昨年のファーマーズインシュランスオープンで初優勝、今年1月にキャリアビルダーチャレンジで2勝目、ヨーロピアンツアーでもアイリッシュオープン、DPワールドツアー選手権を制している。

 なぜ、わずか4勝で世界ランキング2位になれたのか。理由の一つはラームがプロ転向して1年半ということだ。世界ランキングは過去2年の成績が加算され、直近の13週が最も大きく反映される。出場試合が少ないラームは、対象となる試合数が最少の40だった。

 そのうえ、昨年のフェデックスカッププレーオフ4戦は3位タイ、4位タイ、5位タイ、7位タイとすべてトップテンフィニッシュ、年明けのセントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズも2位と絶好調は続き、先のファーマーズインシュランスオープンで、もしラームが勝利すれば現在1位のダスティン・ジョンソンを抜き、王座に就くチャンスがあるところまで上ってきた。

「まさか1年半で世界2位になれるとは夢にも思わなかった。自分でも驚いている。もちろん今年の目標はメジャー勝利、そして世界ランキング1位になることだ」(ラーム)

 身長188センチ、体重は100キロ超と恵まれた体格を生かし、昨年の平均飛距離は305.8ヤード、パーオン率68パーセントとアイアンの精度も併せ持っている。一方で、ラテン系の陽気な性格だが感情表現も激しく、ミスショットにはクラブをたたきつけて怒ることもしばしば。昨年、予選落ちを喫した全米オープンで怒りを爆発させる姿に、松山英樹が「怖かったですね」といったほどだ。

「メジャーを勝つにはもっと我慢が必要。分かってはいるんだけどね」(ラーム)

 少しずつコントロールできるようになってきたが、メジャー初優勝に最も近い選手の一人として、メンタルのコントロールが戴冠のカギになるだろう。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年2月27日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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