大会キャディフィに選手が悲鳴 背景にはゴルフ界全体の問題が

ある男子プロから、こういう声が届いた。

「大会キャディフィが高くて……」

今週開催の男子ツアー、ダンロップ・スリクソン福島オープンでのことだ。

大会キャディフィとは、帯同キャディを雇わない選手が、試合に出場する際に大会側が準備するキャディ(以下、大会キャディ)を使用する料金のことだ。主に開催コースのハウスキャディや学生などだが、一般営業のハウスキャディを利用する金額とは異なる。

この料金は大会ごとで違うが、相場は1日1万円から1万5000円。高いところでも1万8000円程度だが、福島オープンは2万4000円という設定だ。過去にも別の大会でこの金額で行われたこともあるというが、練習ラウンドを含めればプロキャディを雇うのと変わらない金額である。帯同キャディよりも経費を抑えられる大会キャディは需要も多いが、そうした選手たちが今回悲鳴を上げた。

大会側は「少しでも安くしたいのですが……」と、恐縮しきり。これにはさまざまな理由があるようだ。 まず男子ツアーの場合、日照時間などによって各大会の出場人数が異なり、84人から156人の枠がある。試合を行う場合は1選手につき1キャディと定められている。平均的にプロキャディなど帯同キャディを使用する選手は80から100人程度。出場人数の多い試合になれば、大会キャディを使用する選手が増える。

ハウスキャディの多いコースは、それだけで賄えるが、フォアキャディや他の大会運営業務を行うため、不足するケースが多い。そうなると近隣のゴルフ場のハウスキャディや大学ゴルフ部などから募ることに。福島オープンの出場枠は144人のため、大会キャディは50~60人必要で、ハウスキャディだけでは足りなかった。しかし、時代の流れでゴルフ場のセルフ化が進み、近隣ゴルフ場にもハウスキャディが少ない。さらに、昨今は学生ゴルファーも減少している。

今回の場合は、同週に女子ツアーが関東で開催されるため、関東のゴルフ部員がより不足したもよう。そのため宮城県や関東だけでなく、関西の学生も募った。遠方から来る人には交通費や宿泊代も支払うため費用がかさむ。そうしたぶんがキャディフィに上乗せされているのだ。

また、日本はプロキャディと呼ばれる帯同キャディがまだまだ少ないことも一つの要因だろう。今回のキャディフィの設定の背景には、ゴルフ界の時代の流れを感じさせられる。ツアーのキャディにおいても、ゴルフ界全体が取り組むべき問題なのかもしれない。

(本誌ニュース班)

文・編集部 ※2018年7月3日号「芝目八目」より

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