アン・ソンジュが男子なら永久シードの25勝達成!でも女子は30勝しないと獲得できないのはなぜ?

現在のところ最後の永久シード獲得者は、通算50勝の不動裕理(写真・Getty Images)
現在のところ最後の永久シード獲得者は、通算50勝の不動裕理(写真・Getty Images) 【拡大】
ヤマハレディースオープン葛城でアン・ソンジュが今季2勝目を挙げた。これで日本女子ツアー通算25勝目。30勝プレーヤーにしか与えられない永久シードも見えてきた。

しかし、アン本人は「25勝目ができてうれしすぎます。ですが、永久シードはまだ考えていません。意識したらプレッシャーになってしまうから。まずは26勝目を目指して頑張りたい。痛みのある肩をしっかりケアして来週に臨みたい」と控えめにコメント。気負わず目の前の1試合1試合に集中する姿勢を強調した。

さて、ここで気になるのは、永久シード獲得の条件となる通算30勝という数字。周知のとおり、男子ツアーの永久シードが25勝以上で獲得できるのに対して、女子ツアーはハードルが高いなと思った読者も多いのではないだろうか。

「30勝で永久シード」という女子ツアーの制度、いつからどんな理由、経緯でできたものなのか?日本女子プロゴルフ協会に問い合わせてみたが、残念ながら、いきさつについては記録が残っておらず定かではないとのこと。ただ、1988年に永久シードの制度ができた当時は、まったく違う獲得条件だったことが分かった。

最初に永久シードの条件とされたのは日本女子オープン、日本女子プロ選手権の両公式戦を、いずれも2勝以上していること。この時点では通算何勝しているかは条件になかった。当時、以上の条件を満たしているのは樋口久子、大迫たつ子の二人だけだった。

この制度に変更が加えられたのが92年。前述の条件を満たしているか、あるいは通算30勝以上となり、通算勝利数が初めて条件として加えられた。

この3年後の95年には、公式戦2勝ずつの条件が外れ、「通算30勝」のみとなって今に至る。

ここから先は推測になるが、92年に「通算30勝」が条件に加わった際、「公式戦2勝ずつ」という条件と並立していたため、それと釣り合いが取れる勝利数にする必要があったのではないか。議論の結果、当時の認識として、男子と同じ25勝では少し軽い。その上のキリのいい数字として「30勝」という結論が導き出されたのではないかと思われる。91年までに53勝を挙げていたト阿玉の存在も、ハードルの上がる要因になったのかもしれない。

しかし、特定のプロに勝利が集中していた女子プロゴルフの草創期とは違い、現在は実力のある若手が毎年多数デビューしたり、韓国からの参戦も目立つなど群雄割拠の様相。少し条件を緩和してもいいような気もする。協会内でそういった議論はまだないということだが、読者諸兄はどうお考えだろうか?

(本誌・金子信隆)

文・編集部 ※2018年4月24日号「芝目八目」より

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