来年度から女子ツアーの受験制度が大幅変更 LPGA会員しか試合に出られなくなる

優勝者に会員資格を付与する制度の復活は、今回の受験制度改革を見据えた布石だったのか? 写真・Getty Images
優勝者に会員資格を付与する制度の復活は、今回の受験制度改革を見据えた布石だったのか? 写真・Getty Images 【拡大】
日本の女子ツアーはどこへ向かっているのか。そう首を傾かしげたくなるような制度変更が、日本女子プロゴルフ協会(以下、LPGA)から発表された。2019年度からの主な変更は以下の5点。①プロテスト受験資格を18歳以上から17歳以上(いずれも当該年度4月1日時点)に引き下げ。②最終プロテストを7月から11月に。③QT受験資格を18歳以上から17歳以上に(4月1日時点)④QT受験資格をLPGA会員のみに限定(初年度のみ例外もあり)⑤QTを4ステージから2ステージに、というものだ。

気になるのは④だ。もともと、プロテストだけだったツアーへの入り口を、QTで広げたのは03年度から。門戸開放が目的だった。今回の変更は明らかにこれに逆行している。

LPGA事務局広報担当の鈴木孝之氏に理由を聞くと「プロテストとQTの両方というのは、一般の人に分かりにくい仕組みだったからです」と説明する。確かに、プロテストに受からず、QT上位で試合に出ているプロが説明に困った話は少なくない。だが、それならツアーについてはテストではなくQT一本に絞ればいい。「定款上、会員が社員なのでそうはいかない」(鈴木氏)とのことだが、狭き門にする以外に方法はあるはずだ。

年齢引き下げは、高校卒業後、空白の3カ月があったこれまでに比べてすっきりするが、制度改革初年度だけは、ハードルが倍の高さになってしまう。高校卒業と同時にプロになろうとする選手が主流なため、現役高3生とその1学年上が同時に受験するからだ。20位タイまでの合格基準は変わらないため、この年だけ、特別厳しいプロテストとなる。

LPGAはこれまでも、場当たり的な制度変更を行い、朝令暮改を繰り返してきた歴史がある。最近の例では、15、16年で12勝したイ ボミは、11年まで存在したツアー優勝者が会員になれる規定の恩恵を受けられず単年登録のまま。制度が復活した17年は不調で、8月にようやく優勝して会員になった。単年登録でツアー優勝した後にプロテストを受けて会員になった成田美寿々の例もある。

組織に制度改革はつきもので、そこに幸不幸が生じるのはある程度仕方ないが、LPGAはそれがあまりにも多い。長期的なビジョンがなく、そこに至るロードマップがしっかりと描かれていないから、こうなっているとしか思えない。50周年を迎え、組織も大きくなり、影響力も昔とは比較にならないほど大きい以上、もっと長い目で見て組織を育て、それを周囲に説明する必要がある。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)

文・編集部 ※2018年3月6日号「芝目八目」より

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